web-magazine GYAN GYAN
         
「グラムロック」SHORT!SHORT!☆TOP40
   
デヴィッド・ボウイーの名作『ジギー・スターダスト』が日本で発売された当初、『屈折する星くずの上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群』という邦題がつけられていた。たしかに直訳で、何か間違いがあるワケではないんだけれど…。

T・レックスのアルバム『エレクトリック・ウォーリアー(電気の武者)』に収録されている「リーン・ウーマン・ブルース」の冒頭で、マーク・ボランがとるカウントが「ワン・トゥー・ブタマンジュー!」と聴こえてしまうのは、私だけだろうか?

ブライアン・フェリーがキング・クリムゾンのオーディションを受けたことは有名な話だ。ロバート・フィリップ御大は彼に、別のバンドでデビューすることを勧め、ロキシー・ミュージックが誕生した。ところで、フェリーはクリムゾンのオーディションで何を歌ったのだろう?よもや、アノ声とアノ振り付けで「♪トゥエンティファーストセンチュリー・スキッツォイド・メ~ン♪」と歌ったのでは?だとしたら、フィリップ御大でなくてもヒくわなー!

本人たちがどう否定しようと、初期のクイーンは「グラムロック」だ。

デヴィッド・ボウイーの左目は義眼である。

T・レックスの前身である、ティラノザウルス・レックスのセカンド・アルバム(タイトルは長ったらしいので省略する。)に収録されている「シンスコフ・ダイナスティ」という曲は、手拍子だけをバックにしてマーク・ボランが歌うという、たいへんシュールな曲である。(手抜きだ!などと言ってはいけない。)このアイデアをパクったのがゲイリー・グリッターであるという話には、なんの根拠もない。

そのゲイリー・グリッターだが、なんでこんなオッサンがウケたんだか、私には今だに理解できない。「ファイヤー」のアーサー・ブラウンと並んで、ブリティッシュ・ロックの謎の部分である。

もうひとつ、ゲイリー・グリッターのネタ。私は、彼の『グレイテスト・ヒッツ』というアルバムのジャケットを見るたびに、フキダシをつけて「アラ、まぁ!」というセリフをいれたくなってしまう。

ステージ上のブライアン・フェリーはとてもだらしがない。ズボンからシャツの裾をペロンと出したまま、髪を振り乱して、延々と例のタコ踊りを続ける…。これでも、みんなは彼のことを”ダンディー”と呼び続けるのだろうか?

 

 

「アラ、まぁ!みなさん、おひさしぶり~。
誰?って、アタシよ~、
ゲイリー・グリッターよ~。
最近、アタシもすっかり“過去の人”になっちゃったみたいで~、こんな荒れた画像しか用意できなくてゴメンなさいね~。
で、最近なにやってるのか?って。たまには話題になってやろうと、ネットで幼女ポルノを流してパクられて以来、“鉄格子の中”にいたのよ~。
でもね~、稼がなくても暮らしていけるから、“鉄格子の中”もまんざらじゃないのよ~。
アラ、アタシったら、おしゃべりね~。また、お会いしましょう~。」
 
「ん~、決まった。
どうですか?この華麗なるポーズ。
“宇津井健”じゃありませんよ。私は、
ブライアン・フェリー
“Mr.ダンディ”と覚えておいてください。男性雑誌の名前じゃありませんよ。」
     
ジャパンも「グラムロック」だ。

ジャパンといえば、元メンバーのミック・カーンが、日本のNINAってバンドにいたっけ。プロデューサーは佐久間正英氏…。ところで佐久間さん、アンタはもうベースは弾かんのか?ワシらが高校生の頃は、アンタと小原さん(小原礼。元サディスティック・ミカ・バンド)の2人が、日本人ベーシストの両横綱といわれておったのにぃ…。信じられない人は、四人囃子の『包』を聴いてごらん?ブッ飛んじゃうよ!

BSで司会ばっかりやっている、うじきつよし氏にギターを持たせたら、ハイ・ジャンプをキメるのだろうか?(あっ、「グラム・ロック」に関係ないって?失礼しやした。)

『ジギー・スターダスト』の頃のデヴィッド・ボウイーのステージ衣装はたいへんキワドイ。半身が露出した毛糸のモモヒキみたいなヤツ、ウサちゃんがプリントしてあるビチビチのホット・パンツ。よく観察してみると、股間のあたりに毛玉にしては大きすぎる、怪しげな物体がコンニチワ…。さぁ、女性ファンはジギーの写真を総チェックだ!

後期T・レックスのアルバムは一般に評価が低いが、『フューチャリスティック・ドラゴン』はたいへんすばらしい作品だ。同時期のデヴィッド・ボウイーのアルバム『ヤング・アメリカンズ』に通じる、ソウル・ミュージックへの大胆なアプローチが見事にキマっている。一聴の価値あり!

ダンディに白いスーツをキメたブライアン・フェリーが、両手の人指し指をななめ上に向けて白眼をむくという、シュールな瞬間が見られるのは、オムニバス・ビデオ『ヒストリー・オブ・ビートクラブVol2』のワン・シーン。イーノ在籍時(!)のロキシー・ミュージックが「ドゥー・ザ・ストランド」を演奏するという、たいへん貴重な映像である。一見の価値あり!

このヴィデオで、演奏終了後ステージを降りるブライアン・フェリーの姿。気取ってモデル歩きをしているが、モノノミゴトにオカマっぽい。やはり、ウワサは本当だったのだろうか?ちなみに、イーノの周辺だけは別の空間になっていた。

アリス・クーパーは「グラムロック」と呼びたくない。

シルヴァー・ヘッドのマイケル・デ・バレスは、フランス侯爵の子孫である。…だから、どうしたっつうんだよ!(怒)

スレイドのギタリスト、デイヴ・ヒルのヘア・スタイルは超カッチョワルイ。ちなみにこの髪型、イギリスにおいては国民的なギャグ・ネタらしい。(加藤チャンの“ハゲオヤジ”のように)そうは言っても、このヒトが上半身ハダカになっているジャケットの『スレイド?』は、とても買う気がしなかった。サウンドはカッコイイのになぁ…。

 

 
「ハハハハハ。そんなに見つめたって、ムダだよ。
この画像は、編集長の小細工でボカシてあるからね~。
鮮明なまま掲載すると、『GYAN GYAN』が発禁になっちゃうらしんだ。
というワケで、興味のある人は、この画像の原版を探すんだね~。」
   
「おいどんが、スレイドのデイヴ・ヒルでごわす。
こげにカッコ悪か髪型でも、人気者になることができるとです。
これが、“男の信念ば貫き通す”ということではなかとですか?」
         
デヴィッド・ボウイーの『ヒーローズ』とイギー・ポップの『ジ・イディオット』のジャケットを上下もしくは左右に並べると、5分ぐらい笑える。いったいベルリンで、彼等の身に何が起ったのだろうか?

高校の頃、透明な下敷にマーク・ボランがレス・ポールを弾いている写真を入れておいたら、友人に「お、ジミー・ペイジ!」と言われた。

サディスティック・ミカ・バンドのアルバム『黒船』のジャケットに写っている高中正義氏のファッションは、ロキシー・ミュージックのファースト・アルバムの中ジャケットにおけるフィル・マンザネイラそのものだ。

ロキシー・ミュージックの『カントリー・ライフ』は、高校生が買うにはちょっと恥ずかしいジャケットであった。CDではそうでもないけれど、LPサイズではよく見えるのである。(?)ヘアが見えたぐらいで大騒ぎしていた時代がなつかしいわい!

ビー・バップ・デラックスというグループをご存じだろうか?グラム・ロックとニュー・ウェイブ・シーンを結んだ、貴重な存在であるにもかかわらず、パンク・ムーブメントの影にかくれて、注目されずに終わった悲劇のグループである。中心人物であるビル・ネルソンは、ギターはウマイわ、イイ曲は書くわ、ルックスはいいわ、背は高いわ、オシャレだわと完全無欠のロッカーなのに…。デビューが5年早いか、もしくは5年遅かったら、間違いなくスーパー・スターになれたはずだ。げに人の運命は計り知れないものである。

そのビー・バップ・デラックスのアルバム・ジャケットは、どれも素晴らしいアート・ワークになっており、思わず額に入れてカベに掛けておきたくなってしまう程だ。一見の価値あり。

デヴィッド・ボウイーのアルバム・タイトルになっている『アラジン・セイン』は、”ア・ラッド・イン・セイン”(狂気の少年)のことである。

ミック・ロンソンは、デヴィッド・ボウイーと違って、ゲイと思われることをマジで嫌がっていたようだ。ちなみに、彼の家族は、ゲイ騒動が原因のいやがらせを受けたそうで、芸能人の家族はいずこも大変である。

そのロンソンだが、イアン・ハンターと活動していた頃は、ギャラのほとんどをギャンブルで、ハンターに巻き上げられていたそうだ。やはり、賭けは苦手のようで…。

ティラノザウルス・レックス時代のマーク・ボランの相棒だった、スティーブ・ペリグリン・トゥックという人は、俳優並みのハンサム・ガイだった。それに比べて、Tレックス時代の相棒、ミッキー・フィンはいつも斜め上を見ながら、ヘラヘラしている…。ボランは、自分が最大級に目立つための人選をしたのかしらん?

そのトゥック。1980年に、マジック・マッシュルーム(早い話しが、毒キノコだわな)とシェリー酒を同時に食したために、呼吸困難を起こして死亡している。おお、こっ、これこそが、古来中国に伝わるという、人を死に到らしめる禁断の食べ合わせ 、”破魔八陣”に相違ない!カイユ、存じておったか?(少年マガジン「真・中華一番」参照)

 

イギー・バリアー!」
ボウイー・ビーム!」    
 
「ワイは、ジミー・ペイジとちゃうでぇ~。マーク・ボランやで~。
ワイのほうが、ごっつう男前やろ?ヨダレなんか、よーたらさへんのやで~。」
   
      「だっ、だからさぁ、みんなの前でそーゆーことをするから、オレまで誤解されるんだよー!」
「いいじゃないか、ボクはキミとなら、そーゆー関係になったっていいと思っているのさ~。」
「このたび、ニッポンの“叶姉妹”に対抗するべく、
“ブライアン兄弟”を結成することになりました。
左:
ブライアン・フェリー、右:ブライアン・イーノです。
“叶姉妹”よりも、ずっとゴージャスでしょ?ドゾヨロシク。」
   
  ロキシー・ミュージックにおいてベーシストはメンバー・チェンジのはげしい、不安定なポジションである。ジョン・ウェットン以外は正直いって影が薄い人ばかりであるが、実は初代ベーシストのグレアム・シンプソンという人が、ブライアン・フェリーとともにグループ結成に動いた中心人物だったという事実がある。さて、この人は今どこで、なにをやっているのでしょう?だれか知っている人いる?

デヴィッド・ボウイーは、「すべての若き野郎ども」を気前よく、モット・ザ・フープルにプレゼントしてしまったことを、いまだに後悔しているらしい。

そのモット・ザ・フープル後期のステージ。ギタリストのエリアル・ベンダー(元スプーキー・トゥースのルーサー・グロヴナーの変名)は、イアン・ハンターに殴る蹴るの暴行を受け、顔面血まみれで演奏し、観客はこのパフォーマンスに大喜びしたそうだ。しかし、演出で、ここまでボコボコにするかぁ?

これらの情報を総合すると、イアン・ハンターという人は、とても良い人とは思えないのだが…。

少しフォローしておくか…。モット・ザ・フープルは、ファースト・アルバムがサイコーである。みんな聴くべし!

デヴィッド・ボウイーのスパイダー・フロム・マースに在籍していたベーシスト、トレヴァー・ボルダーはその後、1977年から20年以上もユーライア・ヒープに在籍していた、って知ってた?(たしか、今もいるハズだよ。)

最近は、何かにつけて”グル”という言葉を耳にするが、元祖はもちろん”メタル・グル”マーク・ボランでしょう!

パーラメントやファンカデリックといった、Pファンクの連中のファッションもグラムっぽい。とくに、ブーツィ・コリンズはどっから見ても、「グラムロック」以外の何者でもないと思うのだが…。

モット・ザ・フープルのアルバム『モット』の1曲目、「オール・ザ・ウェイ・フロム・メンフィス」では、ロキシー・ミュージックのアンディ・マッケイがゲスト参加し、サックスを吹いている。これが実に無礼千万なヤツで、「プー、プー、プー、プー」同じ音を鳴らし続けるだけの、究極の一音プレイを披露しているのだ。よくイアン・ハンターにケリをいれられなかったなぁ。ま、こんなところがグラムっぽいといってしまえば、それまでだが…。

それにしても、ロキシー・ミュージックが『アヴァロン』などを発表し、史上最高のポップ・センスと賞賛されるグループになるとは、だれが予想しただろうか?最近では結婚披露宴のBGMとして、同アルバム収録の「モア・ザン・ディス」の人気が高いが、初期の彼等の姿を暴露したらみんなバック・ドロップをくらったような顔をするだろう。だれか勇気のある人、披露宴の選曲をこっそり、「リ・メイク/リ・モデル」に変えておかない?

厚底靴で街を闊歩しているオネイチャンたちは、自分達のファッションのルーツが「グラムロック」であるということを、知っているのだろうか?

 

「僕達が、“ビー・バップ・デラックス”です。
ここでは、一番マイナーなくせに、画像だけはキレイですいません。
ビジュアルには、コダワリがあるものですから…。
前列中央にいるハンサム・ガイが僕、
ビル・ネルソンです。
宇宙人とか、未来人みたいだなんて言わないでくださいね。」
       
 はい、おしまいです。おつかれさんでした。結局、41個になってしまった。
 おまけをひとつ…。
最近、私が「ボウイーのファンだったんだよねぇ。」と言ったら、周りのオネイチャンたちに「本当ですか?それで誰が好きだったんですか?ホテイさん?ヒムロさん?」と言われてしまった。(!)思わず、「バカオンナどもがぁー!デヴィッド・ボウイーを知らねぇのかぁ?”ジギー・スターダスト”でも聴いて、顔洗って出直してこーい!!!」と言ってやりたかったが、「物知りぶった、イヤなオジーン!」と言われるのが恐ろしくて、小声で「うん…。ホテイくんは、ギターうまいよね…。」と答えてしまった。小心者である。コイツラに、メイクをバッチリキメた、18~19才当時の私の写真を見せたら、きっと卒倒するだろうな。
 チャン・チャン!

 

 
「私、ブライアン・フェリーです。
こういうのを、“若気のいたり”というんですかねぇ?」