たたかふ、ちうねんろっかぁ
 
第2話「ドアを開けても何も始まらなかった」
 

 “俺は実感した。
 このドアの向こう側に、別の世界が存在していることを。
 そして、ドアを開けなければ、何も始まらないということを。”
 などとカッコイイことを言ってはみたものの、現実にはドアを開けても何も始まらないことがあるということを実感したような1年だった。

 俺を含めて、3人のメンバーが家庭を持ち、全員が会社勤めをしているという現実は、かつてのように音楽活動を生活の中で最優先させることが難しいことを意味していた。また俺はこの年、たいへん不本意な形で転職を余儀なくされた。(この件の詳細を知りたい人はここをクリック)その影響で、『LOOSE CONNECTION』は半年近く活動を休止した。結局、この年のLIVEは昨年も出演した、年末の『吉祥寺・曼陀羅2(中央大学軽音楽同好会OB・忘年会)』だけとなってしまったのである。

 

 

アリアのエレクトリック・アップライトベースを抱えたITO(B)と、SHIBA(Ds)のリズムセクション→

date: 2003.12.6(土)
place: 吉祥寺・曼陀羅2
1, 香り(外道)~HELTER SKELTER(THE BEATLES/初演)
2, SACRIFICE(オリジナル)
3, SATIN DOLL(オリジナル)
4, CANCER(オリジナル)~TOMORROW NEVER KNOWS(THE BEATLES)
5, HEROES(DAVID BOWIE)

 

 

←狂乱のパフォーマンスを繰り広げたmarc(Vo)

 オープニングは、外道の「香り」。
 この曲のイメージに合わせたのか、marcが長襦袢に金髪のウィッグをつけて狂乱のパフォーマンスを披露した。この種の退廃感ただようステージ衣装は俺の好むところであるが、当のmarcが意図したところは俺の解釈とはかなり違っていたようである。それは、翌年のステージ衣装に表れているが、はっきり言って余人には理解不能だ。というか…、たいした考えはなかったようである。

 「HELTER SKELTER」、「TOMORROW NEVER KNOWS」。
 なぜかこの頃は、ビートルズをカバーすることが多かった。
 ヘヴィで倦怠感あふれるアレンジになった「HELTER SKELTER」は、この後オープニングナンバーとして定着することになる重要なナンバー。
 また、まったくオリジナルのような「TOMORROW NEVER KNOWS」は、初めてバンドの方向性を示唆することに成功した思い出深いナンバーである。

 「SACRIFICE」、「SATIN DOLL」、「 CANCER」
 現在と違うリズム隊であったが、『LOOSE CONNECTION』のオリジナルナンバーである。この日のステージは練習不足がたたって、ミスも多く全体的にあまりいい演奏はしていないが、この3曲のオリジナルの部分だけはかなりキマっていた。

 昨年同様、ラストナンバーの「HEROES」で、marcは「We can be HEROES, just for one day」と歌ったが、さて俺達はヒーローになれるのであろうか?という疑問を残しつつ、2003年は暮れて行った…。

 

 

↑俺様、matsuZACK(G)
BACK 撮影:高橋よしあき(「THANKS」)
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